三和テクノス株式会社

コラム:墜落防止手すりの氷結膨張について

マンションにお住いの皆さんは、「墜落防止手すり」をご存じですか?

マンションのベランダにある手すりのことを「墜落防止手すり」といいます。その手すり支柱に雨水が侵入し、氷結するとどうなるか想像してみてください。

詳しく解説しますと、手すりの支柱や金属の支柱などの内部滞留水が冬期に氷結すると体積膨張で1.09倍になるため、内部の圧力が高くなり支柱が変形し始め、これを放置すると更に体積が増えて、亀裂や破裂が起こります。
更に、支柱内滞留水がコンクリート内へ侵入し、その侵入水が氷結膨張してコンクリートが爆裂し、下階のベランダや敷地外へ落下すれば重大災害につながる恐れもあり、大変危険です。
民法第717条には{土地の工作物等の占有者及び所有者の責任}が明記されており、マンションの賃借人や賃貸人の法的責任が発生する恐れもあります。

手すり支柱に関する滞留水問題を防止するためには、支柱内への雨水の侵入や結露の発生を防ぐ必要があります。滞留水を抜き、支柱内に水が溜まらない構造に改良することをお勧めします。寒冷地仕様の手すりがあることは存じていますが、構造的にその効果に不安を感じる要素があるように感じています。

ただしこれはあくまでも私の感想ですから、そうでないかもしれません。マンションにお住いの皆さんは、ベランダや廊下にある外部に面しているアルミ手すりやその周辺を確認してみてください。支柱の変形や亀裂、支柱埋め込み部分のコンクリートの亀裂や塗装の膨れ等が発生していませんか?

弊社で開発した支柱内全体に特殊発泡ウレタン樹脂を充填させ、雨水が侵入しない止水工法(PGM)は、氷結膨張はもとより根元部分のモルタルのひび割れ及び欠損(爆裂)や内部の鉄の補強材とアルミの電位差による孔食や内部から流れ出る錆水による床や壁の汚染を防ぐ効果が期待できます。 PGM事務局 木村

2024.03.19