三和テクノス株式会社

コラム:結露を考える1 

夏には冷たい飲み物がご馳走です。
ガラスのコップに氷、炭酸の泡、コップの周りの水滴が涼しげです。
コップに水滴がついていると冷たい飲み物だとわかりますね。
ですが、家の窓に水滴がつくと「結露」と言われ困りものになってしまいます。

空気には水分が含まれており、空気が暖かいほど水分をたくさん含むことができ、空気の温度が下がるにつれて含む水分が減ってきます。
行き場のなくなった水分が窓ガラスやアルミサッシ枠に結露としてあらわれます。
涼しげな夏のコップも中身の冷たい飲み物と部屋の気温の温度差でコップの周りの空気が冷たくなり水滴になります。
冷たい飲み物の入ったコップを置いておくと水滴がテーブルに水たまりを作ることありますよね。
窓の結露も同じようにレール周りや床に水たまりができてしまいます。

住宅の快適性と結露には深い関係があります。
日本はおおむね温暖湿潤気候に属します。欧米に比べ空気中の水分が多い気候です。
古い日本家屋はあまり密閉性のない建物で、冬は隙間風が吹き込みとても寒い。
暖を取るには火鉢を置く、こたつに入る、綿入れの半纏を着るといったふうに部屋を暖めるのではなく人の周りを暖かくして過ごしていました。
家と外気の温度差はあまり起きず結露も起こりにくかったのでしょう。

現在はストーブ、エアコン、床暖房など部屋全体を暖め快適に過ごせるよう工夫されています。すると、外気と室内の温度差が大きくなり温度を伝えやすいガラスの入った窓回りに結露してしまいます。
隙間風も吹き込みにくくなり空気の入替えも滞り、クローゼットの隅、家具の裏、北側の壁などにも結露します。空気がある限り結露は起こります。
そこで軽減する方法を次回考えてみたいと思います。

KOKIAには結露の思い出があります。
冬のある日、通学に使っていたバスの窓が曇りガラスのようにきれいに結露していました。発車前で乗客は私だけ。そこで結露した窓々にくまやうさぎやいぬの顔を描き満足!していたら、たちまち流れてしまいました。
水滴を刺激すると水にまとまってしまい流れ出すのですね… 描いた動物たちも泣き顔になってしまいました。コラム担当KOKIA

2024.04.12