三和テクノス株式会社

コラム:風の話

「風」という言葉から何を思い浮かべますか?


太陽と地球の自転で起こる壮大な大気の流れが「気流」や「風」と呼ばれる現象ですが、私たちが思い浮かべる「風」はもっと具体的なイメージではないでしょうか。

「凪」・「そよ風」・「向かい風」・「吹きおろし」・「暴風」等々。

あ、「六甲おろし」もお忘れなく!


昔から風は私たちの生活の一部ですが、快適な住環境を求めて発達してきた空調技術により自然の気流や風を感じることが減り、災害を生むような強風が吹くと自然の風を感じるようになってきましたね。

しかし、無くなることのないエネルギーである風を生かす方法はないでしょうか。

風の力で羽根を回して発電する風車を見かけることも多くなりました。

地面に限らず洋上に設置する技術も実用化されました。

超高層ビルが風の通り道を遮らない建物配置の在り方や風の力を借りた空調の研究も進んでいます。


地球規模でなくても日常生活で風の流れを取り入れる方法を考えてみましょう。

日本では高温多湿な気候に対応するため夏を旨にした風通しを重んじた家で生活していました。

除湿器やエアコンのない時代は風を使って工夫していたのですね。

さて、心地よいと感じるそよ風の風速は5m/s程度までです。

このそよ風程度の風速を利用できるのが自然換気(風の道)です。


即実行できるお家の自然換気は風の入口と出口を作ることです。

室内の空気を排出するだけでは家の中の気圧が外より低くなり換気扇を回しても空気は出ていかなくなります。

お部屋やキッチンに吸気口があるのはスムーズに排気を促すために必要ですから、寒い風が入ってくるからと塞いではいけません。


また、お部屋のドアと床の間に隙間を作り空気が流れるようにする、一旦エアコンを止めて10分程度向かい合う窓を開ける、といった空気が流れる=風が通る時間を設けましょう。


また、葉っぱが風に揺れるような植物を窓辺に置くと風を感じられます。

ゴーヤーなどで作る緑のカーテンは遮熱にもなり気持ちも和み収穫も見込めて役立ちますね。


5月は「風 薫る」で表される月、都会でもあちこちに輝く緑が見られます。お弁当を持ってそよ風を感じに行きましょう。

KOKIAは、少々遠いですが、長野県飯山市の菜の花畑の清々しい景色がお気に入り。

菜の花畑、千曲川、赤い鉄橋、志賀高原の山々、りんごの花、そして温泉。お勧めです。 コラム担当KOKIA

2024.05.10