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コラム:プロの自覚
まず私のプロフィールから紹介させていただきます。
私は理系大学を卒業し、建築資材の販売とそれに伴う専門工事を請負う会社に就職し、
営業部署に配属されました。営業といっても特に専門的な資格はなく、当時は実績がものをいう環境でした。しかし、専門工事請負に関して施工管理の国家資格である「施工管理技士」の資格取得を命じられその資格を取得しましたが、当時技術営業としてのプロ意識は薄く、実績さえ上げていけば将来は明るいと考えていました。しかし、施工管理部署への異動とその責任者を30代前半で拝命し実際に業務にあたると、顧客や同僚や下請け技能工等のステークホルダーに対し有資格者であるプロとして対峙することになり、「教えてもらっていません」とか「経験がないので」といった言い訳が通用せず、ようやく施工管理技士としてのプロ意識が芽生えたことを鮮明に覚えています。そののちに事業開発部署へ配属され、そこで社内ベンチャーとして新規事業を立ち上げましたが、そこでも同様に「経験がない」と言っていられませんので自ら勉強して新会社設立に参画しその経営者として職責を果たしました。そして、25年間勤めた会社を退職し、経営コンサルタント会社を同僚と二人で立ち上げましたが、コンサルタントに有効な資格もないため決め手に欠き、仕事もなく苦労した挙句、専門分野ではありませんが人材マネジメント分野に興味を持ち、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅰ種・Ⅱ種・Ⅲ種とキャリアコンサルタントの資格を取得し、出直しを図りました。そしてコンサルタントのクライアントである三和アルミグループの創業者に出会い、グループのコンサルティングをする中で、現在の三和テクノス株式会社の事業再構築とその経営を託されて現在に至っております。
さて、本題に入りますが、資格とは一体何かというと、「プロの証」であると私は考えております。仕事に活かす資格を取得すればその時点でその分野ではプロであり、先輩も後輩もありません。確かに先輩には経験値がありますが、そこは最新の情報量と発想や意欲でステークホルダーに接していくしかありません。趣味で資格を取得する人は別として、特定の専門分野で資格を取得した以上は、その分野において「経験がない」とか「指導されていない」といった言い訳は通用しませんし、そういう自立できない人はいつまでたっても力量が備わっていきませんので、経営者としては仕事に関する適性に疑問がある人材であると私は考えています。三和テクノスの人材戦略は、「より専門性があり付加価値の高い仕事ができる人材」を求め、自ら能力開発を行い、それを会社が援助する方針であり、社員全員がそういった方針に基づいて日々努力しています。三和テクノスは昨年度より新創業期として現在の事業を開始し、今年度で2年目を迎えておりますが、顧客や協力会社等の関係するステークホルダーに対して常にプロの自覚をもって対応するよう指導しています。
事業戦略室室長 中村