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コラム:地震対策について
2024年1月1日に発生した「能登半島地震」は、日本国民にとって衝撃的な出来事であったと思います。被災された方々へはお見舞いとお悔やみを申し上げます。
さて、皆さんが地震発生直後のニュースでよく聞く「マグニチュード」「震度」とは何を意味しているのかご存じでしょうか。地震の揺れを表す指数が「震度」で、震源地における地震そのもののエネルギーの大きさを表す指数が「マグニチュード」になりますが、イメージしづらいと思いますのでもう少し解説させていただきます。
まず、「震度」ですが、震度1~7まで分類されており、気象庁の発表を具体的に当てはめますと、2003年発生した十勝沖地震が「震度6弱」2007年に発生した新潟県中越沖地震が「震度6強」そして、1995年に発生した阪神淡路大震災、2011年に発生した東日本大震災、2016年に発生した熊本地震、そして2024年に発生した能登半島地震が「震度7」と発表されています。また、マグニチュードは1~8クラスまでに分類され、具体的に当てはめますと、新潟県中越沖地震が「マグニチュード6.8」阪神淡路大震災と熊本地震が「マグニチュード7.3」能登半島地震が「マグニチュード7.6」十勝沖地震が「マグニチュード8」そして東日本大震災が「マグニチュード9」と発表されています。
さて当社の地震対策事業ですが、耐震補強工法である「サイド・ポ・スト」と地震発生時でも脱出可能な玄関ドア「デレマース」をマンションを主体としてその普及に取り組んでおります。1981年より前に建築されたマンションの多くはいわゆる「旧耐震マンション」と言われ、震度5程度に耐えられる構造に設計されているため、それを上回る大地震や巨大地震が発生すると、壁にひび割れが発生したり、倒壊する恐れがあるといわれています。そのために、1981年以降に建てられたマンションは新耐震基準(震度6強~7の揺れに耐えられる)で設計されていますが、今後その基準を上回る地震が発生するかもしれません。また、熊本地震の際に、新耐震マンションでありながら玄関ドアが開かなくなり或いは開いたが閉じることができなくなったという現象が多発しました。この主な原因は、そもそもマンションは構造上柱と梁で支えており、玄関ドアが設置されている壁は耐震構造になっていないため、地震発生時に壁にひびが入ったり崩れたりすることは想定の範囲内と伺っています。従いまして玄関ドアが開かなくなったり閉まらなくなることは当然ありうることです。マンションにお住いの皆様は、まずお住いのマンションがいつ頃建設されたのかを確認してください。1981年より前であれば地震対策を実施することをお勧めします。
事業戦略室室長 中村