Pole Guard MethodPGM協会
設立の趣意prospectus
金属製支柱の保守・保全推進協会 設立の趣意(略称:PGM協会)
PGM協会設立の背景
建築分野及び土木分野における金属製工作物の支柱に関して、近年は錆等による劣化によってその安全性が損なわれ、災害が発生する恐れも危惧されています。特に注目したいのは、マンションのベランダや廊下などに設置された墜落防止手すりで、コンクリートに埋設されている支柱の足元周辺で、支柱の劣化、コンクリートのひび割れや錆水の発生による外壁の汚れ、更にコンクリート片の落下等の危険な現象が発生しております。すでに多くのマンションに設置されている墜落防止手すりは、保守・保全への関心が薄いまま今日に至っておりましたが、空洞な支柱内部に侵入した雨水や結露水などが残留し、アルミや補強の鉄芯材を内部から腐蝕させていることがわかってきました。
対策として、支柱内部の足元をモルタルやエポキシ樹脂等で充填させ、「排水構造」へ改造する工事が進められていますが、延命効果を期待した対処的な方法で、水と空気による金属の内部腐蝕は継続しており、さらに排水によって新たに錆水による躯体の汚れなどの問題も発生しています。また、不良不適切な方法で信頼性を損ねる改造工事も散見しています。一方で、土木分野においても同様に金属製支柱の劣化現象が発生しているものと推測します。このような金属製支柱にかかわる劣化等の問題を解決するために、三和テクノス株式会社とサンユレック株式会社が共同で開発した、マンションの墜落防止手すり支柱内を特殊発泡材で充填させる「止水構造」への改造工法「手すりの止水処理方法と止水構造」<特許第7271816号>略称:ポールガード工法(以後、「PGM」という)を基本とし、PGM協会を立ち上げ、建築及び土木の分野における金属製支柱の保守・保全を推進すると共に、関係する技能工への施工訓練を通じた施工品質の確保により、社会インフラを可能な限り長く安全に使用できるように活動してまいりたいと考えます。こうしたPGM協会設立の趣旨に賛同いただける企業様には是非とも参加いただき、その推進力となって共に活動することで、社会への貢献並びに参加企業様の業績向上及び技能工の多能工化に繋げていければ幸いと考えます。
PGM協会の目的
- 1.マンションで設置されている全ての墜落防止手すりに対し、メンテナンスの重要性と必要性を居住者に啓蒙し、PGMを普及していく。
- 2.建築及び土木分野ですでに設置されている金属製支柱へPGMを普及していく。
- 3.参加する企業様の業績向上と技能工への施工訓練を通じた多能工化に寄与する。
令和5年6月吉日
発起人 三和テクノス株式会社
代表取締役 井上 均
工法紹介method
特許7271816号 ポールガード工法とは
- 新工法【止水構造】
- マンションの墜落防止手すり支柱内を特殊発泡ウレタン樹脂で充填する「止水構造」への改造工法
「保守・保全の効果」が期待できる。
雨水や結露水の発生及び空気との接触を限りなく防ぐ「止水構造」に改造することで、アルミ手すりの劣化を防ぎ、あるいは劣化の進行を抑制する。
施工フロー
-
支柱上部に注入口削孔(Φ10㎜)
支柱内内部状況確認
(内視鏡カメラ)※各階1本程度を目安とする。
-
支柱上部に注入口削孔(Φ10㎜)
- ・残留水はポンプ等で排出する。
- ・排水口は、ウェルナットで塞ぐ。
支柱内内部状況確認
(内視鏡カメラ)※各階1本程度を目安とする。
-
注入口養生
- ・注入した発泡材が注入口よりあふれ出ることで充填を確認する為あふれ出た発泡材を受ける様にビニール袋で養生を行う
- ・発泡材は、付着すると取れにくい為周囲の養生も念入りに行う
-
特殊発泡ウレタン樹脂2液を混練
A液(アルミパウチ)・B液(白ベタ容器)
B液にA液の液材を入れ約30秒振って混練する
※均一に褐色になっていることを確認 -
注入作業
混練された材料は
約3分後に発泡が始まるのですぐに注入する。 -
充填確認
注入口から特殊発泡ウレタン樹脂が
あふれていることを確認 -
注入完了キャップ取付
あふれ出た特殊発泡ウレタン樹脂が硬化したのを確認し、養生を撤去、注入口にキャップをする
-
施工完了確認
支柱内充填状況
特殊発泡ウレタン樹脂材
- ・U-2070 A液 ポリイソシアネート(アルミパウチ)
- ・U-2070 B液 ポリオール(白ベタ容器)
- 荷姿:
- 特殊発泡ウレタン樹脂
□40㎜×1,200㎜ 1本想定量
施工ビデオ
技術資料technical data
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特許証
-
施工マニュアル
-
カタログ
-
安全データシート
協会association
金属製支柱の保守・保全推進協会規約
総則
- 名称
- 本会の名称は、金属製支柱の保守・保全推進協会(以下、「PGM協会」という)とする。
- 事務所
- PGM協会は、主たる事務所を三和テクノス株式会社内に置く。
- 目的
- PGM協会は、マンションに設置されている墜落防止手すりを主体とし、建築分野並びに土木分野で設置されている金属製支柱のメンテナンスを通じて「きちんと手入れして、長く大切に使う」というストック型社会の実現に貢献する。
- 主たる工法
-
三和テクノス株式会社とサンユレック株式会社が共同開発した工法
「手すりの止水処理方法及び手すり構造体」<特許第7271816号>
- 略称
- ポールガード工法
(以下、「PGM」という)
- 事業
-
PGM協会は、前条の目的を達成するために、以下の事業を行う。
- マンション手すりに対するPGMの普及活動
- 建築分野並びに土木分野におけるPGMの普及活動
- PGM普及に賛同する会員会社への活動の支援
- PGMに係る会員会社所属の技能工への教育訓練
- PGMの改良・改善
- その他PGM協会の目的を達成するために必要な事業
- 知的財産権等
- 前条各号の事業によって生ずる可能性がある費用の分担や知的財産権等の帰属については、当事者間であらかじめ書面をもって明確にするものとする。
会員
- 種別
-
PGM協会の会員は、次のとおりとする。
- 正会員
- PGMの営業活動又は施工を行うもの。
- 賛助会員
- PGM協会の目的、事業を賛助するため入会した個人、法人又は団体
- 入会
-
会員として入会しようとするものは、会長が別に定める入会申込書により、会長に申し込まなければならない。
- 2.入会の決定は、理事会においてその可否を決定し、会長が申込者に通知するものとする。
- 会費等
- PGM協会を運営するにあたり、特別に固定の会費徴収は行わないが、必要に応じて都度会員各社へ費用の徴収をすることがある。
- 会員の資格喪失
-
会員が次の各号の一に該当する場合には、その資格を喪失する。
- (1)退会したとき
- (2)会員である法人が消滅したとき
- (3)除名されたとき
- 退会
-
会員は、会長が別に定める退会届を会長に提出して、任意に退会することができる。
- 2.退会しようとする者は、所定の義務を完了しなければならない。
- 除名
-
会員が次に各号の一に該当する場合には、総会において正会員の3分の2以上の議決に基づいて除名することができる。この場合においては、その会員に対してあらかじめ通知するとともに、議決の前に弁明の機会を与えなければならない。
- (1)PGM協会の規約、規則または総会の議決に違反したとき
- (2)PGM協会の名誉を傷つけ、または目的に反する行為をしたとき
役員
- 種類及び定数
-
PGM協会に次の役員を置く。
- 理事
- 2名以上
- 監事
- 2名以内
- 2.理事の内1名を会長、2名以内を副会長とする。
- 選任等
-
理事及び監事は、総会において選任する。
- 2.理事及び監事は、正会員の中から選任するものとする。
- 3.会長、副会長は理事の互選により選任する。
- 4.理事及び監事は、相互にこれを兼ねることができない。
- 召集
-
総会は会長が招集する。
- 2.会長は、前条第2項の規定による請求があったときは、その日から30日以内に臨時総会を招集しなければならない。
- 3.総会を招集するときは、会議の日時、場所、目的及び審議事項を記載した書面をもって、少なくとも10日前までに通知しなければならない。
- 4.会長は、出席を拒否する特段に事情がない限り、賛助会員へ総会の通知をしなければならない。
- 議長
- 総会の議長は会長がこれに当たる。
- 定足数
- 総会は、正会員の過半数の出席がなければ開会することができない。
- 議決
- 総会の議事は、この規定で別に定めるもののほか、出席正会員の過半数をもって決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
- 書面表決等
- やむをえない理由のために総会に出席できない正会員は、あらかじめ通知された事項について書面をもって表決し、又は他の正会員を代理人として表決を委任することができる。
- 規約の変更
- この規約の変更は、総会において正会員の4分の3以上の議決を経なければならない。
- 解散
- PGM協会の解散は、総会において正会員の4分の3以上の議決を経なければならない。
第5章 理事会
- 構成
- 理事会は、理事をもって構成する。
- 機能
-
理事会は、この規約で別に定めるもののほか、次の事項を議決する。
- 総会に付議すべき事項
- 総会の議決した事項の執行に関する事項
- その他総会の議決を要しない会務の執行に関する事項
- 種類及び開催
-
理事会は、通常理事会及び臨時理事会の2種とする。
- 2.通常理事会は、毎年1回以上開催する。
- 職務
-
会長は、PGM協会を代表し、その業務を総理する。
- 2.副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき又は会長が欠けたときは、理事会があらかじめ指定した順序に従い、その職務を代行する。
- 3.理事は、理事会を構成し、規約及び総会の議決に基づき、PGM協会の業務を執行する。
- 4.監事は、PGM協会の監査を行う。
- 任期
-
役員の任期は2年とする。ただし、補欠又は増員により選任された役員の任期は、それぞれ前任者又は現任者の残任期間とする。
- 2.役員は、再任されることができる。
- 3.役員は、辞任又は任期満了においても、後任者が就任するまでは、その職務を行わなければ成らない。
- 4.役員の所属する法人が指定代表者を変更した場合、変更後の指定代表者が前任者の任務を引き継ぐものとし、この際の任期は前任者の残任期間とする。
- 報酬等
-
役員は原則無報酬とする。
- 2.役員には費用を弁償することができる。
第4章 総会
- 種別
- PGM協会の総会は、通常総会及び臨時総会の2種とする。
- 構成
- 総会は、正会員をもって構成する。なお、賛助会員の総会出席は特段の事情がない限り拒否できない。
- 権能
- 総会は、この規約で別に定めるもののほか、PGM協会の運営に関する重要な事項を議決する。
- 開催
-
通常総会は、毎年1回開催する。
-
2.臨時総会は、次の各号の一に該当する場合に開催する。
- (1)理事会が必要と認め召集の請求をしたとき
- (2)正会員の5分の1以上から会議の目的を記載した書面により召集の請求があったとき
-
3.臨時理事会は、次の各号の一に該当する場合に開催する。
- (1)会長が必要と認めたとき
- (2)理事現在数の3分の1以上から会議の目的である事項を記載した書面をもって召集の請求があったとき
- (3)監事からの召集の請求があったとき
-
2.臨時総会は、次の各号の一に該当する場合に開催する。
- 召集
-
理事会は会長が招集する。
- 2.会長は、前条第3項第2号又は第3号の規定による請求があったときは、その日から14日以内に臨時理事会を招集しなければならない。
- 3.理事会を招集するときは、会議の日時、場所、目的及び審議事項を記載した書面をもって、少なくとも10日前までに通知しなければならない。ただし、緊急の必要があるときは、あらかじめ理事会で定めた方法により通知することができる。
- 定足数
- 理事会には、第22条から第25条までの規定を準用する。この場合において、これらの規定中「総会」とあるのは「理事会」と、「正会員」とあるのは、「理事」と読み替えるものとする。
教育訓練・テクニカルサポート等
- 教育訓練
-
PGM協会は、会員各社に所属する技能工に対し教育訓練を実施する。
尚、教育訓練の費用に関しては、個別に打ち合わせするものとする。 - テクニカルサポート
- PGM協会は、販売並びに施工に関する資料及び関連情報を会員各社へ提供すると共に、必要に応じた現場立ち合い指導等を行う。尚、提供される資料並びに現場立ち合いの費用に関しては、個別に打ち合わせするものとする。
経費及び会計
- 経費の支弁
- PGM協会の活動経費は、必要に応じて徴収する収入をもって支弁する。
- 会計年度
- PGM協会の会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わるものとするが、設立初年度は、令和5年10月1日から始まり令和6年3月31日で終わるものとする。
事務局
- 経設置等
- PGM協会の事務を処理するため事務局を三和テクノス株式会社内に設置する。
第9章 細則
この規約に定めるもののほか、PGM協会の事務の運営上必要な細則は、会長が別途定めるものとする。
- 付則
-
- この規約は、2023年10月1日より施行する。
- PGM協会初年度の役員選任については、第14条中「総会」とあるのは、「設立総会」と読み替えるものとし、その任期については、第16条の規定にかかわらず、2025年3月31日までとする。
PGM協会組織organization
- 会 長
- 増山 勇人
三和アルミ工業株式会社
代表取締役 - 副会長
- 井上 均
三和テクノス株式会社
代表取締役 - 監査役
- 増山 忍
サンコウリフォーム株式会社
代表取締役 - 会 員
-
- 正会員
-
- 株式会社アイ・レック
- アルコ株式会社
- サンコウリフォーム株式会社
- 三和アルミ工業株式会社
- 三和テクノス株式会社
- 株式会社ジック技建
- 株式会社中目工業
- 賛助会員
-
- サンユレック株式会社
- 前田工繊株式会社
- 事務局
-
〒170-0013
東京都豊島区東池袋 1-18-1
ハレザタワー20F内
三和テクノス株式会社 社内設置
事務局長:中村
東日本担当:森
西日本担当:木村
PGMに関するFAQFAQ
- Q アルミ手すりの支柱内に雨水が入るのはどうしてですか
- A 手すり支柱が雨に打たれ急激に冷やされることで支柱内が減圧し手すりの組立部分(メタルタッチ)のすき間から雨水を引き込んでしまう現象が起きます。
- Q アルミ手すりの支柱内が腐食するのはどうしてですか
- A 支柱内に補強鉄芯材を有する場合は、鉄が水と酸素により酸化し腐食を起こします。また、アルミ支柱と補強鉄芯材は、残留水があることで電解腐食することがあります。(鉄が電位の高いアルミを浸食します)
- Q コンクリートへの影響を教えてください
- A 支柱足元のコンクリートに雨水が浸透し鉄筋や手摺の固定金物を錆びさせ膨張することで、支柱足元コンクリートがひび割れ落下する恐れがあります。
- Q どうして排水構造ではいけないのですか
- A 排水構造では、雨水・結露水は依然として補強鉄芯材とアルミ支柱の空隙にたまり、その中の錆水があふれだして下部穴から流出し、バルコニー等を汚染します。
- Q PGMはどういう工法ですか
- A 排水構造の欠点を解消する為に、支柱内全体に特殊発泡ウレタン樹脂を充填させ、空隙をなくし止水構造に改造します。
- Q 発泡材を充填するとどういう効果がありますか
- A 雨水や結露水の発生及び空気との接触を限りなく防ぎ、アルミ手すりの劣化や劣化の進行を抑制することで「保守・保全の効果」が期待されます。
- Q 工事費用を教えてください
- A 1,000 本当たりを基準として支柱1本材工で7,500円になりますが、本数等により前後いたします。※現場状況により変わりますのでご相談ください。
- Q 1日何本施工できますか
- A 技能工1人で15本~20本を想定しています。※現場状況により変わりますのでご相談ください。
- Q 品質保証はありますか
- A 引き渡し後2年間になります。
- Q すでに支柱足元に、セメントもしくはグラウトで施工している支柱に注入できますか
- A PGMで充填することは可能です。PGMで充填すれば更に高い効果が期待できます。